台湾初心者の戯言

台湾の大学を卒業した日本人が、日本社会の荒波に揉まれていくさま

移民署と滷肉飯と自信。

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今日の昼飯、みんな大好き滷肉飯(るーろーふぁん)

滷肉飯?魯肉飯じゃないの?みたいな話たまに出るが、辞書的には前者が正しい、けど実際どっちも使われてるのでどちらでも良さげ。

iPhoneで日本語キーボード使ってるーろーふぁんって打つと、魯肉飯の方しか出てこないしね。

 

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熱帯低気圧の襲来により、強い風吹き荒れる本日の台北

今日は年に一回ある超ダルイベント、居留證の申請のために移民署に来ている。

居留證というのは日本でいう在留カード、移民署てのは入管みたいなもんで、ぼくの場合は1年に一回更新しなきゃならない、今回で3回目。

やらないと大変なことになるので、書類やら揃えてやって来た。

 

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んで学生は大体みんな同じような時期に期限切れるから、時期によっちゃめっちゃ混む。

けど今日は幸い10人待ち、超空いてる。

 

あ、番号呼ばれたから行ってくる。

 

と、ここまでが昼過ぎぐらいに書いた内容。

結局ちゃちゃっと手続きは済み、あとは再来週ぐらいにまたここにきて取りに来るだけ。

この後の話は本来なら別の記事にすべきなんだが、面倒だからここに直接書き足すことにする。

 

追悔莫及。

追悔莫及 - 釋義:後悔也來不及了。

今まさにこれって感じ。

メンタルはそこそこにやられてる程度、つまり別に大したダメージ負わずに済んでるんだけども、ちょっとした小さいことが全部自分に跳ね返ってきてて、結構現実逃避したい。

いや前記事でも言ったが、人前で外国語話すのがもう無理。

無理とか言っちゃいけないけど、美術の授業受けろって言われるのと同じぐらい嫌だ。

小中学校のころ、美術の授業の日は半分ぐらいサボってたぐらい、今はもうサボらないけどそれぐらい逃避したい。

 

前から言ってるが、別に少人数の前で話す分にはいいんだ。

ただ5人超えてきたあたりからもう結構しんどい。

ただのあがり症だと思ってるけど。けど日本語じゃそうはならない、昔ほどは。

 

思えば、日本で中国語やってるときからそうだったんだよな。

それこそ数字を1から10言う、自分含め5人しかいない教室の中で。

それだけでもう気持ち悪い汗がドロッと流れそうなぐらい嫌だった。

 

ほんとはそういうのは日本にいる間に治すべきだったんだ。

ところが継ぎ接ぎで塗り固めた中国語だけで、中国語学習1年経たぬ間にHSK5級を200点取れてしまったのが、自分に変な自信をつけさせてしまったんだと思う。

 

今思えばの話だが、あれだけ勉強してれば1年経たずとも誰でもHSK5級ぐらい受かる。

あ、いまはわからないが。

繁体字と台灣華語に慣れすぎてしまったから、しばらく北京話をちゃんと聞いてない。

 

結局そのまま台湾に来てしまった。普段色々言っているが、結局自分が一番台湾の大学をナメていたのかもしれない。

来る前に、人一倍中国語学習に取り組んだし大学の授業に関連することは予習した。

つもりだった。

結局は「井の中の蛙大海を知らず」、勉強面では随分苦労したし今でも苦労している、いろんな人たちに助けてもらってなんとかやってる。

 

けど、一番の問題はそれ以前の語学面の問題だった。

1年生の一番最初の学期で取った國文(国語)の授業、外国人の学生だけでクラス分けだった。

たまたまその学期は、クラス40人ぐらいのうち7割近くが日本人だった。

交換留学生もその中に含まれていたが、ぼくと同じように直接大学に入ってきてる子も結構いた、というか後で気づいたが同期入学の日本人のうち、8割がそのクラスにいた。

恥ずかしい話なんだが、今までの大学生活で単位を落とした教科のうちの一つが國文、もう一つは法律の授業。

普通國文で単位を落とす学生なんてまずいない、と思ってたけど他の学生6人ぐらいと共に余裕で落としてしまった。

 

今思い返しても、あの授業の担当教授は苦手だった。ぼくと合わなかった。

厳しそうなおばあちゃん、髪の毛は赤い。

研究分野は紅樓夢、ずっと本読んでた、超ド近眼だったらしくてクセのある読み方をしていた。

 

その授業だが外国人クラスだったので、文章を全員の前で音読させられたりした。

当然だが前提条件は、ある程度中国語のレベルがある人達だから。

というかないと大学に門前払いされてるから、みんな資格だけで見ればある程度のレベルはもってる。

 

ぼくはその音読が一番嫌だった、先生が名簿を見ているその時間ほどその場から消えたくなる時間はなかった。

ほとんど毎回の授業で全員当たるので当然自分も読まされるが、緊張で全然読めなかった。

そうすると先生がこういう、

お前はどこで中国語学んできたんだ?日本?先生何人(哪國人)だ?

お前の発音非常不好,非常不準... まぁつまり下手くそだから。

ってみんなの前で晒上げを食らうわけ。

実際上手くないのはわかってたし、負けず嫌いだからもっと練習しようと思う気持ちに向く。

ただ何がしんどかったって、日本にいたころ教えてくれた先生達に会わせられる顔がないというか。

そこに関してはめっちゃ自分を責め続けたし、なんなら今でもそう。

 

凹んでるの察されたのか、慰めてくれる人もいた。

そこのクラス、確かに全員外国人だったが、インドネシア・マレーシア系の華人(華僑とはまた違う)とか、海外育ちで台湾系列の学校に小さいころから通ってた日本人とか、ハーフで小学校から中華学校に通ってたとか。

そういう子たちもそれなりの数いて、そういう子たちが平均上げちゃってるだけだから。

って言ってくれたりしたけど、それが自分にとっては余計につらかった。

語学学習において、小さいころから自然に習得してきた人たちを、大きくなってから外国語として学んだ人達がその能力を超えようとするのは非常に困難であることは、ぼく自身もわかっている。

 

けどさ、それでも自分の語学能力が低いことの免罪符には全くならないのである。

 

もう死ぬほど悔しくて、だから色んな台湾人の友達に協力してもらって、敢えて言語交換というステージをわざと作って、ぼくの語学学習に付き合ってもらったりしている。

 

でもどうしても一個だけ治せないことがある、自分の中国語能力に全く自信がない。

大学のほかの日本人のことはよく知らないし、なんならみんなそれぞれバックグラウンドが違うので一概に比較はできないが、もしかしたら同じ大学の同期の中で一番中国語能力低いかもしれない。

 

授業はある程度わかる、中国語がわからないじゃなくて普通に内容がむずかしくてわからないことはあるが。

コミュニケーションは、少人数なら普通に取れる。

と自分が思ってるだけな気がすることはある。

筆記能力、自信はないが一応毎回なんとかレポート書きあげている。

もちろん細かいミスはあるが、1年前に比べれば随分減った。

 

けどやっぱり自信は全くない。

自信のなさは、大人数を前にすると出てくる。

台湾の大学は、生徒にプレゼンさせるの大好きだから絶対避けられない道なんだけど、毎回やっては記憶ほとんどないぐらい緊張して、結局ガタガタ。

まずは普通に原稿読むだけでいいんだから、自分で準備して普通に読めるようにしてるのに、いざ前に立てば読めてた原稿が全く読めない。

今週それが2日連続であり、なんなら後のほうは予告なしにいきなりきたから、思考回路完全停止して日本語すら言葉が出てこなくなってしまった。

んでメンタルやられてるとかいうより、自分にイライラしすぎてる。

だってもう何年中国語やってるんだよ。もうさ。

 

この自信のなさも、日本時代の先生たちに本当に申し訳なく思う。

 

前この話を誰かにしたときに、あの怖い國文のおばあちゃん教授にボコボコにされすぎたせいだよ、って言われたことがあった。

もし仮にそうだとしても、ぼくは絶対に認めたくない。

結局最後は自分が足りてないだけだから。

 

なんかいい方法ないかな。

自分に自信がないとか、大した能力ないやつほど、完璧主義なやつ多いよな。

 

少なくとも中国語で自信ありませんって言いたくない、そうならもう中国語話せませんっていう。

考えてるうちに、やっぱり自分も日本に帰ったほうがいいのかなとも思いだした。

今回に限らずたまに思う。

けどとりあえず今やってる勉強を学びきりつつ、もうちょっと他に知りたいことがあるから、とりあえず語学の自信の棚上げして生き残っている。

 

まとめ。

これから来る人達の参考になるとは思わないけど、一つだけ絶対言えることは、ぼくみたいに下手な完璧主義なら絶対に語学に自信をつけてから来るべきだと思うよ。

でないとぼくみたいに凋落した留学生活って言われて、人に笑われる生活になるから。

自分が笑われてるかまでは知らないけど。

 

あと語学は留学してからでも伸びるっしょw

みたいなのは、あまり期待しないほうがいいと思うな。

語学留学してるわけじゃなくて、あくまで大学で自分の専門分野だけを勉強していると、その流れの中から語学が目に見えて発展する機会って少ないと思う。

器用な人は別ね、ぼくみたいに超がつくほど不器用だと。

多少は伸びるけど、多少だから。

 

だから語学は語学で勉強しようっていう気持ちと、そのための時間を確保しようとする意気込みは常に持っておかないとダメだと思う。

 

豆腐メンタルだから自分にブーメラン刺さりすぎてしんどくなってきたから、とりあえずレポート終わらせちゃう。

 

もっともっと努力しなきゃ。

 

あの娘に御用心

あの娘に御用心

 

 

Hsiao-Jen.