テストも色んな意味で終了し、気づけばまもなく3年目の台北生活。
3年目にして外で家を借りることになり無事契約も済んだが、それまでの過程で色々バタバタしたので、その時のメモと台北(台灣)での家の探し方/借り方をいくつかまとめてみることにする。
Outline
前提条件
自分の環境とか物件の条件とか。
- 大学生
*つまり広い部屋はいらない、ワンルームでいい。
*こっちにしばらくいるので、極端に契約年数を気にする必要はない。
- 予算は1万元前後
*安いに越したことはない。
- 套房がいい(部屋に風呂andトイレがあるタイプ)
*部屋に風呂andトイレがないタイプは、雅房と呼ばれる。
*ワンルームじゃない、所謂普通のマンションのようなタイプは整層住家と呼ばれる。
- できれば学校から一本で行ける場所。
*わがままなので。
- 1階や最上階はなるべく避けたい。
*一階だと虫が面倒そう、最上階は雨漏りとか暑さの懸念がある、かつ階段しかない物件だとすると、休みの度にめっちゃ重い荷物を汗かきながら運ぶ羽目になる。
- 頂樓加蓋はNG
*頂樓加蓋ってのは、屋上に新たに部屋を作ったタイプの物件。家賃は安いが、色々デメリットも多いので避けたい。
- インターネット環境がある。
*ないと死んじゃう。
色々前提条件を並べてみたが、まずワンルームで1万元前後の予算となると、必然的に借りれる家は限られてくる、ので探してる時は頂樓加蓋と一階の部屋を避ける以外は、あまり厳格に絞り込まなかった。
なお自分は台北郊外在住だが、台北中心街に行くとかだと予算1万元で套房に住むのは厳しい可能性もある(ちゃんとは調べてないからわからないけど)
ちなみに家賃は 整層住家 > 套房 > 雅房 の順であるが、套房でも雅房より安かったりするときあるし、物件次第みたいなところ。
雅房だと水回りを自分で掃除しなくていいから楽。
みたいなメリットもあったりするので、実際套房か雅房どっちがいいかってのは一概には言えない。
ちなみに套房でも雅房でも、湯船がある物件は非常に少ない。
あまりこっちの人たちの中で湯船につかるって文化があまりないから。
(最近の新しいマンションとかだと、湯船ついてたりするみたい。)
物件の探し方
じゃあ物件を探そうとなるんだが、日本だと大体不動産屋行って仲介してもらったり?が多い気がするが、台湾でワンルームを借りる場合だと、結構いろんな方法を採れるのでまとめてみる。
不動産屋(仲介業者)で探す
メリット
- 都市部ならどこにでも店がある。
- 専門業者なので、比較的余計なトラブルは起こりづらい(万が一物件に関して大家とトラブっても、間に入ってくれるはず)
デメリット
- ワンルーム程度だと選択肢が少ない、あるいは門前払いされるかも。
- 仲介手数料を取られる。
日本だと一番ポピュラー?な探し方。
だが先に言うと、台湾ではワンルームとかの套房とかレベルの大きさの部屋を探す場合、このやり方はあまりメジャーではない。
台湾にも日本のように、というか日本以上にたくさん不動産仲介の店がある。
代表的なところでいうと、緑の看板の「信義房屋」とか黄色い看板の「永慶房屋」とか、これに限らず色々ある。
ところがこれらの仲介は基本的にマンション等の大きい物件がメインで、もっと言うと賃貸よりかは中古の売買物件を多く扱っているため、小さい部屋だとあまりたくさん物件を持っていなかったりする。
とはいえ、これは自分が2年近く前に授業で大学の近くの不動産仲介業者を訪ねた時の経験なので、場所によるのかもしれない。
自分はこの方法じゃないので最新の情報に関してはなんとも言えないのが、安心感という点ではこの方法は優れている。
ネットで自分で探す - 591房屋交易網 591.com.tw
メリット
- 物件数の多さ。
- 検索機能の充実さ。
デメリット
- 中国語がわからないとしんどい。
- あくまで物件登録されてるだけのサイトなので、実際の契約は大家と1対1でやらなきゃならない。
- 場合によっては仲介手数料を取られる。
自分は591を利用して物件探しを行なった。
おそらく1番ポピュラーなやり方だと思う。
メリットは上の通り、まず圧倒的物件数の多さ。
あとは検索機能が非常に充実していて使いやすい、家賃絞り込み・場所の絞り込み・部屋タイプ(雅房/套房/整層住家)の絞り込み等々、とにかく便利である。
日本のサイトは使ったことないが、たぶん似たような感じだと思う。
デメリットとしては、まず多少中国語がわからないとしんどいかも。
英語版のサイトがないので。
あとは、あくまで物件登録される掲示板サイトみたいなものなので、気になった物件はそこに書いてある大家の電話番号に電話をかけて、直接内見の日程組んだりすることになるので、その点においても中国語が話せるor中国語が話せる友達を探すなどしないと厳しいと思う。
仲介手数料の件についてだが、これは物件によっては不動産仲介業者や仲介人がが物件登録をしている場合があり、そこで仲介手数料を請求される場合がある。
学校を頼る
メリット
- 学校がバックグラウンドについてくれている安心感。
デメリット
- 物件の場所が学校の近くに偏りがち。
- 選択肢は決して少なくないが、かと言って多くもない。
あくまでうちの大学の話だが、行政部門(事務方)の寮を管理する部署で、大学周辺の物件をデータベース化してくれている。
しかも大学が大家と交渉しているのでトラブルが起きる可能性も低いし、何かあっても大学がバックグラウンドについてくれるので、特にぼくら外国人が借りる上では契約面等で安心できる。
デメリットとしては、学校から近い物件が多いので、ぼくみたいに学校から離れているところに住みたい。とかってなるとちょっと厳しいかも。
他の大学はこのようなシステムがあるかはわからないので、各々で確認していただきたい。
ちなみに台北だと、國立台灣師範大學はそのようなシステムがあるようだ。
HPみたら403出てきてアクセスできなかったけど…。
Facebookページ/交流板を利用する
メリット
- 時期にもよるが、選択肢は結構広い。
- 前の住人も大学の学生であることが多く、何かと融通が効きやすい。
デメリット
- FBなので、そこでトラブル可能性はある(早い者勝ちだから)。
- 中国語ができないとしんどいかも。
Facebookページ/交流板を使う方法とは、Facebook上にある家を探してる人のためのコミュニティページを使う方法だ。
おそらくほとんどの学校に、そういうページが存在しているはず。
というのも例えば大学4年で卒業するとなった時に、次の住人をすぐ見つけられるようそのようなコミュニティページ上で、物件シェアとかをしている。
台湾人はめっちゃFacebookを使うので、FB上で自分の通ってる大学名で検索とかするとたぶんヒットするはず。
一例に國立台灣大學のページをシェアしておく。
当たり前だがこれらのページは基本全部中国語なので、中国語がある程度わからないとしんどいと思う。
ただある程度レベルが上の大学なら、学生も英語が話せたりもする…かも。
何個か方法をシェアしてみたが各々好きな方法、自分にあった方法でやるのが一番いいと思う。
ちなみに周りは割と、591とかFBページで探してる人が多いイメージだ。
物件を見に行くand契約
じゃあいよいよ家を見に行こう!ということになるんだが、以下は自分の経験のシェアになる。
先述した通りぼくは591房屋網を利用したが、おそらくどのパターンでも流れとしては似たようなものになると思う。
1.大家に電話をかける。
591の場合は先述した通り、大家と直接交渉になる。
サイトにある電話に電話かメールを入れて、内見の日程を決める。
2.家を見る - 隅々まで確認する。
実際内見の約束ができたら家を見に行く。
日本で物件探しをしたことがないからわからないが、とにかくぼくは色々細かく確認した。
特に台湾は雨が多いので、雨漏りとかの確認。
夏は暑いのでエアコンがちゃんとつくかの確認、などなど。
わからないことはしつこいぐらい聞いたほうがいい、あとこのタイミングで大家とコミュニケーションを取りづらいと思ったら、避けたほうがいいかもしれない。
何かトラブった時、結局大家を頼らないといけなくなることは多いので、大家がまずいと後々に響く。
3.契約
超大切な契約、なのに結構適当な感じでびっくりした。
一応ちゃんとした契約フォームがあり、それに沿って一つ一つ確認しながら契約した。
中国語がある程度わかれば問題はないが、自分はビビリなので同じ大学の法学部を卒業した先輩についてきてもらった。
*大家と一対一で内見・契約をやる関係上、大家とトラブルになる可能性も捨てきれない。
結構適当?な大家も多く、実際ぼくも4物件ほど連絡かけて、実際部屋まで見れたのはたった一軒だけだった。
なんならある一軒は、約束をしてたのにも関わらず、約束の時間の10分後に突然先方から「わりぃ今さっきその部屋契約決まったわw」みたいなこともあった。
1人で探すより、誰かに頼ったほうが心も余裕が生まれるし、稀に外国人だとまともに相手にしてくれない大家もいるかもしれない(聞いたことはないが、そもそも外国人を入れてくれない大家は結構いる)ので、誰かの協力を仰いだほうが安全だと思う。
物件を探す上での注意事項
物件を探す上でいくつか注意しておきたいことをリストアップする。
水道光熱費など
物件によって色々あるが、うちの場合は水道代とネット代、ケーブルテレビ代は家賃に含まれている。
電気代は大家に使った量を支払う方式だ。
ここで注意なのは、電気代を自分のように大家に払う方法か、もしくは電力会社に直接払う方法かで電気代が随分変わる、結論から言うと後者のが全然安い。
台北周辺で大家に払う方式だと、大体1度=1000whで5-6元が相場だと思う。
電力会社(台電公司)に払う場合は1度1.63-6.41元(使用量によって異なる)、で大体一人暮らしなら、どんなに使っても一度3元ぐらいの電気しか使わないので、随分差が出る。
ほとんどの場合サイトや、あるいは仲介業者等から説明あると思われるが、確認しておくことをお勧めする。
ガスについて
特に注意しておきたいポイント、ガスについて。
まずぼくのように10000元前後で家を探そうとすると、部屋の中にキッチンがついている家はあまり多くない、むしろめずらしいぐらい。
そのコンロはガスだったりIHだったりするが、それよりも注意すべきは給湯器。
こっちに来たばかりのころに聞いた話なのだが、何年か前にこっちの大学に在学していた日本人で、部屋の中で一酸化中毒になり亡くなった事例があったらしい。
詳しい話はよく知らないのだが、たしかガス給湯器が原因だった覚えがある。
特にワンルームで部屋に瞬間湯沸かし器がついているタイプだと、そういう事案が起こりかねないので注意したい。
ちなみに自分の経験則だが、ワンルームタイプは7-8割はガス給湯じゃなくて電気給湯器の場合が多い。
タンクに水をためて電気で沸かすタイプor電気で瞬間給湯するタイプで、電気代という点では不利だが、少なくともCO中毒の心配はないだろう。
ぼくのように591房屋網で探す場合、房東提供というところに「熱水器」とあれば電気式、「天然瓦斯」とあればガス式になる。
この物件の場合熱水器はあるが、天然瓦斯はない(灰色のマークみたいなのは、ついていないという意味) ようなので、おそらく電気式の給湯だろう。
内見で確認しておくのが一番確実。
契約期間と契約上の制約等
大体の家の場合、最短契約期間というのが決まっている。3か月であったり半年だったり、あるいは1年であったりなど。
591房屋網の場合は、最短租期というのが最短契約期間になるので確認しておくといいだろう。
もし最低契約未満で契約したい場合は、大家と直接交渉になる。
融通の利く大家だとOKだったり、家賃を少し多く出すことによって契約してくれたりするらしい。
制約についてだが例えば「男/女限定」「学生はダメ」「外国人はダメ」等々。
591房屋網の場合、前者二つは記載があるので確認しておくといい。
外国人云々についてだが、基本的には身分証明(ビザor居留證)があればOKしてくれる大家が多いと思うが、まれに受け入れてくれない場合があるので要確認。
内見に行ってから、いざ契約のときに…ってなると二度手間になるので。
凶宅
凶宅というのは、日本語でいうところの幽霊物件。
台湾でしか使われない言葉っぽい、中国ではなんていうのかは知らない。
日本だと「大島てる」なんてサイトが有名で、色々と議論を引き起こしている(?)が、台湾にもちゃんとサイトがある。
凶宅で検索すれば出てくるが、あるデータベースサイトは定期的にサーバーダウンしてたり自動的に関係ないページに誘導されたりするので、その辺は注意してほしい。
気になるなら一応確認しておくといいけど、実際みた感想はあまりにそんじょそこらににありすぎて正直キリがないから、同じ部屋に住まなきゃなんでもいいやって感じ。
まとめ
あくまで自分の家探しの経験をシェアしただけだが、これから台北で家を探す人たちの参考になればと思う。
途中何度か言っているが、できれば台湾人の知人等についてきてもらうと心の余裕がうまれていいかもしれない。
あと大家と1対1で契約等をしなければならない場合は、大家がどんな人かもしっかり確認しておくといいだろう。
テストがやっと終わって、さー夏休みだ!暑假快樂!と手をたたいて喜びたいところなんだが、まだレポートが6000字残っているので早く書かないといけない。
日本に帰ってからインターンも行きたいんだけど、それのESも全然かけてない。
期限的にちょっと厳しいかもしれない。
最悪今回の夏は計画を変更して違うことに時間を使おう。
部屋のテレビで常にNHKや野球中継が見れるのが非常にいい、NHKのアナウンサーの声の安心感って何だろうね。
あと2週間ぐらい、レポートぐらいしかやることないけど頑張ろう。
Hsiao-Jen.