台湾初心者の戯言

台湾の大学を卒業した日本人が、日本社会の荒波に揉まれていくさま

中国語/台灣華語の拼音系統について(漢語拼音と注音符號)

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あけましておめでとうございます、昨年1年間このブログに足を運んでくださった方々ありがとうございました。

2019年も大学生活にもがき苦しみながら、適当に記事を書いていきたいと思いますので、みなさまどうぞよろしくお願いいたします。

まず最初に頭の写真について、年末知り合いと行った滷味がおいしかったのでシェア。

 - 白帝城川式滷味 公館總店

住所:臺北市中正區羅斯福路四段136巷8號

捷運公館站、國立台灣大學から徒歩圏内。

そこそこいい値段したのと、結構混んでいたので結構待ったんだけど、久々にちゃんとしたご飯を食べた感じ。

麻辣にしたからか、台灣の普通の滷味ってよりかはどちらかというと大陸寄り?っぽい味だった。

おいしかったのでまた贅沢できるときに行こうと思う、ビール片手に食べる滷味はうまい。台啤(台湾ビール)ほんとは金牌より經典がいいけど残念ながらここは金牌だけしかなかった。

 
本日の本題

さて本日の本題、数日ぐらい前にTwitterで中国語学習の上で拼音系統はどちらを使うべきかみたいなツイートを見かけた。

最近台湾界隈?の人たちをTwitterでフォローし始めたけど、おそらく発端は台湾界隈の日本人の人たちのツイートだと思う。

どういう経緯でそのツイートが広まったのかよくわからないんだけど、斜め読みする限りでは中国語学習時に用いる拼音系統の違いで発音がどうこうって話っぽい。

まずまず拼音系統っていうのは何かって話なんだが、簡単にいうと中国語の発音記号と思えばいいと思う。

日本人が中国語(ここでは所謂普通話と呼ばれる北京官話と、台灣華語を指す)を学習する上で、おそらくほとんどは「漢語拼音」と「注音符號」のどちらかを用いて、中国語を学習すると思われる。

なお台湾人は「注音」、中国大陸では「拼音」を使って中国語を学習する。

長くなりそうなので一旦区切る。

※なお途中でも言ってますが、ぼくは言語学は全く学んだこともなくど素人です。

あくまでいち中国語学習者としても個人的な意見ですので、そこの点ご了承下さい。

 
拼音と注音の違いについて

- 漢語拼音(Hànyǔ Pīnyīn)

漢語拼音とは先にいったように、中国大陸で用いられる発音記号である。

中国本土の人たちは、こちらで発音を勉強する。

面倒なので歴史的経緯は割愛するが、気になるならネットで調べればいくらでも出て来る。

どのように発音を表すかというと、アルファベットを用いる。

日本語でいうところのローマ字入力と思ってもらえばいいと思う、なので台湾では羅馬(ローマ)拼音と呼ばれたりする。

たとえば日本は「běn」、台湾は「Tái wān」と表記する。

日本人からするとPCの文字入力はローマ字入力であることが多いため、またアルファベットということもあり、台湾に来るために中国語を勉強する人でも、こちらを用いて勉強している人は結構多い。

ちなみに自分も日本で中国語を勉強しているときはこちらを用いていたし、使っていた國立臺灣師範大學の教科書も拼音表記がされていた。

 

- 注音符號(bopomofo)

一方で注音符號、こちらも先ほど書いたが主に台湾で用いられる発音記号。

ㄅ ㄆ ㄇ ㄈなど、合計37字からなる文字で表される。

アルファベッドだと「bopomofo」(ㄅㄆㄇㄈの英語転記)と呼ばれたりする。

先ほどと同じように例を出すと

日本は「ㄖˋㄅㄣˇ」台湾は「ㄊㄞˊㄨㄢ 」と表記する。

台湾人はこちらを使ってPC入力したり、ケータイの文字入力をしたりするので、逆にアルファベットを使った拼音はほとんど理解できない。

逆に現在の中国大陸の人はほとんど注音を理解できないと思われる(実際確認したことはないのでよくわからないが)

ぼくは先ほどいった通り、日本にいたころは完全に拼音で中国語を学んだし、今でもベースは拼音である。

例えばPCの文字入力は今でも拼音を用いる。

ただ友達に中国語を聞いたりするときや、ケータイで文字入力をするときに注音が使えると便利なので、後になって注音を覚えた。

ぼくは日常的に利用することはないが、基本的には注音でも対応できる(たぶん)。

 
発音に違いが出るか?

どうやらTwitterを見る限り、「注音と拼音で発音の違いが出る」「注音のが発音が正確、きれい」といったツイートを、主に在台日本人?とか知台の人たちからされてたっぽい。

出どころはよくわからないが、実際台湾人にもたまに言われることがある。

では実際発音に差異があるかという話だが、あくまでぼくは全くないと思う。

というのもただ単にこの二つは表記の違いに過ぎないし、漢語拼音と注音符號の発音は完全に対応している。

大陸と台湾で中国語の発音が違うのは確かなのだが、それは拼音系統とはまた違う問題である。

ここの違いについては若干以前の記事でも関連することを書いているが、細かい話をすると長くなるので省略。一応下の記事を参照してほしい。

 

opera-two.hateblo.jp

 

簡単にいうと、台湾で話されてる中国語は色々な過程を経て大陸で話される「普通話」とは異なった言語として成立しつつあるが(在地化)、そこに拼音系統の違いには関連性はない。

 
漢語拼音が色々言われる理由

どうも注音ができる外国人(というか主に日本人だと思うけど)から、漢語拼音は否定的な見方をされるらしい。先ほどいった発音が正しくないとかそういった類のもの。

その理由だが、漢語拼音の表記法にある。

これより先は、中国語が多少わからないとわかりづらいかもしれない。

 

例えば「會」という字がある、

もちろん拼音でも注音でも読み方は同じだが、当然表記は違う。

漢語拼音:「Huì」

注音符號:「ㄏㄨㄟˋ」

このように表記は全く違うが、発音は全く同じである(Google翻訳とかで調べればわかると思う)

ちなみに會という字は別の読み方もあるが、ここでは一旦省略。

んで漢語拼音のアルファベット表記を見たとき、おそらく中国語の基礎がない・あるいは漢語拼音を勉強していない人間からすると、おそらく「フイ」って感じで読んでしまう。

しかし実際は「huei」(フゥェイ)みたいな発音である、表記上中間の「e」が省略される。

 

もう一つは「六」という字。

漢語拼音:「Liù」

注音符號:「ㄌㄧㄡˋ」

こちらも表記は全く別物だが、やはり発音は同じである。

漢語拼音をそのまま見ると「リウ」って感じで読んでしまいそうになるが、実際の発音は「liou」(リョウ)が近い。

 

ほかにも「是」とか「對」とかあげればキリはないのだが、このように拼音は表記だけ見て発音すると、確かに正しくない発音になってしまう。

もちろんこれは法則があって、漢語拼音を用いて勉強するときは途中で表記を省略している部分を法則に沿って頭に入れておけばいいだけなので、実際は全然難しくはない。

ただ結構これが頭に入っていない人がいるため、先ほどのような間違った?発音をしてしまう人は結構いるのである。

一方で注音の場合は、発音記号に省略?がない。

例えば會は「ㄏㄨㄟˋ」と表記すると書いたが、「ㄟ」という字をアルファベットにすると「ei」に対応する。

六は「ㄌㄧㄡˋ」と表記するが「ㄡ」の字をアルファベット表記すると「ou」になる。

ので一旦37字を覚えてしまえば、基本的に見たまま読めば大体正しい発音になるというわけだ。

もちろんどちらにしても、そもそも正しい発音ができるという前提があってなのだが。

 

簡単にまとめると、先ほどから何回も言ってるように拼音と注音は発音表記の違いだけであり、発音は全く同じものであると考える。

ぼくは大学で言語学を専攻しているわけではないので専門的なことはわからないのだが、ぼくの認識ではこういう感じ。

 
じゃあどちらを使って勉強するべきなのか

自分は漢語拼音を用いて中国語を勉強していたが、先生は台湾人だったし発音は最初から割と台灣華語の発音だったと思う。(そもそも自分の中国語の発音は結構ひどいのだが、そこは自分の問題)

その上でどちらがいいかという話だが、正直好きな方を選んで勉強すればいいと思う。

個人的には漢語拼音の方がアルファベット表記故に取っつきやすいし、PC等の文字入力も日本人からすると慣れているので楽なんじゃないかと思うが、注音もキーボード配列を覚えれば早いし、何より注音はキーボード入力の場合声調(四声)の入力をしなきゃならないので、変換の手間とかを考えると注音のが正確に早く変換できるような気もする。

あと注音のメリットは、もし台湾に来るなら台湾人は注音しかわからない場合がほとんどなので、注音がわかるとすぐに教えてもらいやすいというのもある。

再び自分の経験を話すと自分は今でもベースは完全に漢語拼音なのだが、注音も一応ある程度はわかる。

一から注音を覚えるのは結構大変な気がするが、拼音の基礎があると1週間ちょっとあれば大体は覚えることができた(書けないけど)

 
簡単な結論

もし自分が若くて、記憶力に自信があるなら最初から注音符號を覚えてもいいかもしれない。

ただ一から覚えるのがすごく負担なら、とりあえず拼音を使って中国語を勉強し始めるほうが効率はいいと思う。

仮に拼音しかできなくても、台湾で生活する上でほとんど全くと言っていいほど不便はない。(少なくとも自分が大学生活をしていて困ったことはない。)

 

みんなが議論している発音についてだが、ぼく自身の考えでは全く差異がない。

極論をいうと、日本語表記を「ひらがな」で書いてるか「ローマ字」で書いてるかぐらいの差であり、結局どちらを使ったとしても同じように発音は耳で聞いて自分で覚えるものなので。

Twitterを見ると「注音」ができるとマウンティングを取って来る人もいるらしいけど、所詮発音を補助するツールでしかないので、自分の発音の良し悪しと「拼音系統」は全く関係ない。

 

自分の話

なんかこのブログを書いてる時って、いつもテストテストって言ってる気がする。

今回ももれなくテスト前。

朝から勉強で疲れたのだが寝たら負けだと思ってるので、コーヒー飲みながら一気に書いたら眠気醒めた。

もう台湾での年越しは3回目だが、ほんとにこの国は正月感がない。

旧正月の国だからなくて当然なのだが、1月2日の朝8時から普通に授業だったのでなんだかなあって感じ。

ただ今年は家を借りているということもあり、部屋のTVでNHKが映る。

つまり紅白歌合戦を見ながら大晦日を過ごすことができた。

人生で初めて紅白見たけど、聖子ちゃんは風立ちぬ歌ってるし、ユーミンも出て来るしサザンも出るしで、さすが平成最後の紅白。なんですかね。

平成最後って別にどうでもいいんだけど。

 

2019年の抱負とか特にないけど、なるべく自分が満足できて充実する一年を過ごせるように、日々気を抜かずに努力したいと思います。

Rock'n' Roll お年玉 <オリジナル 78年版>

Rock'n' Roll お年玉 <オリジナル 78年版>

 

 

Hsiao-Jen.